レポート

第4回 木材の流通を知る

【流通の仕組みを知り、新しい林業の在り方をイメージしよう】

これからの里山林業創造プロジェクト、第4回は「木材の流通を知る」。今回のテーマは、里山の木材販路を具体的に考えてみることでした。循環する林業に何が必要かをイメージしてみよう、というものです。まずは一般的な木材流通について学びます。

image

一般的には,木材は国内で生産されたものは「原木市場」を経由して製材工場、合板工場に行くか、 そこを経由せず、チップ工場や製紙工場に行くか、輸出されるかだそうです。

主には原木市場に集められ、そこで競りにかけられるのが通常だそうですが、最近は木材の価格が下がってきていることや、逆に地方では木材自体が供給不足で集まらず、価格が異常に高騰してしまうこともあるとか。つまり、これまでの流通の循環は、昔に比べてかなり崩れてしまっているというのが現状だそうです。

そのため、以前は木材販売業者が木の値段をコントロールしていたのが、今は住宅メーカーなどの販売先が、「この価格で買える木を仕入れてほしい」という具合に、価格決定のイニシアチブが変わってきているようです。

次に、森から木を売るために、具体的にどんな観点で考えないといけないかを考えました。森の循環を考えるにあたって、自分が事業主の場合、次の5つの視点で考えることが必要です。

・資源量ーどれくらいの面積、木材量を扱うのか
・顧客ー誰に対して売るのか
・商材ーどんな商品を売るのか
・販売方法ーどういった方法で売るのか
・価格ーいくらで売るのか

image(5)

つまり、自分がどれくらいのビジネスをやるのか、誰にどんな品質のどんな商品を売るのか、その価格をいくらに設定するのか、具体的であればあるほど、木材の価値、価格、ひいては森の価値、価格を正確に決定することにつながると能口さん。

その際、それを森林資源の量や質を起点に考えるか、マーケットやニーズからくる需要から考えるか、両方の視点を入れるか、その辺りはかなりの経験と知識が必要とのこと。でも、今回はまずは自分たちの頭で考えてやってみようということで、2チームに分かれてグループワークです。篠山市の資料によれば,森林面積は7,895ヘクタール,1年間の間伐の量が77ヘクタール。これと同じ条件を仮定し,考えてみました。

image(6)

ポイントはどんな人に何を売っていくのか、それを継続していくことで、どうやって山の価値を上げていくのかです。

1チームは、1年に10ヘクタールの間伐を行った場合、10棟の新築家屋を建て、それを10年かけて回していくプランを考えました。実際に施主に森を見てもらい、実際に使う木を見てもらうなど、体験に付加価値を付けることで需要も見込めるのでは?というアイデアを盛り込みました。

もう1チームは、篠山には古民家、空き家が多いことから、Uターン者などに向けて需要を見込めないか、というもの。その他にも、天然乾燥材や長尺材などに希少価値を見いだせないか、などの意見も出ました。

image(7)

2チームともかなり苦戦した様子。林業は長期スパンで考えないといけないこともあり、具体的な金額やプランをイメージすることが難しかったようです。

最後に、能口さんは、品質がいいから、安いから、篠山の木だからなど、何かしら価値やコンセプトを設定すること、その上で、新しいマーケットや市場を具体的にイメージして、新しく生み出すことが重要だとおっしゃいました。

ここまで学んだことを踏まえて、次回はいよいよ実際に森に入って、森の特徴を調べ、価値を計りに行きます!

コーディネーター ポン真鍋